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ドローンお役立ち情報Vol35『㊙ドローンの操縦ライセンスを割安で取得する方法!』・・・ほか

ドローン関連

①操縦ライセンスを割安で取得する方法!

ドローンの操縦ライセンスを取得したいんだけど高いんだよね・・・
もう少し安く取得できないのかな?

確かに登録講習機関(ドローンスクール)で学科と実地講習を受講した場合、目安ではありますが一等操縦ライセンスで80~120万円※1、二等操縦ライセンスでも20万から30万円程度※1はかかるようなので安くはないですね。
法人では、助成金などを活用して割安で受講できる方法もあるようですが、実は個人でも、場合によっては半額程度で受講できる方法がありますので、今日はその方法についてご説明したいと思います。
※1.初学者が基本+限定変更(目視+夜間)の講習を受講した場合

・操縦ライセンスの取得方法

まずは、お得情報をお伝えする前にドローンライセンスの取得方法を簡単にご説明しますね。

ドローンの操縦ライセンスを取得するには、車の運転免許と同様に実地試験と学科試験の両方に合格する必要があります。ただ、実地試験につきましては、登録講習機関で実地講習後に行われる修了審査に合格することで受験が免除されます。詳しいライセンス取得までの流れは以下の通りです。

<ドローン操縦ライセンス取得の流れ>

<指定試験機関 海事協会https://ua-remote-pilot-exam.com/procedure/より引用>
上図のように、基本的には、右側の指定試験機関(海事協会)が開催する『実地試験』『学科試験』と『身体検査』に合格すると操縦ライセンスが取得できますが、登録講習機関(ドローンスクール)で実地講習を受講し、『修了審査』に合格すると『実地試験』が免除となります。

操縦ライセンス取得のための費用と時間

操縦ライセンスを取得するには二つ方法があるのはわかったけど、どっちで取得した方がお得なんだろう?

そうですね。二つの方法はそれぞれメリットとデメリットがありますので、両方を比較してみましょう。

費用と時間
<操縦ライセンス取得の比較>

回転翼航空機 登録講習機関で講習後に修了審査を受験した場合「ルートA」 指定試験機関で実地試験を受験した場合「ルートB」
一等操縦
ライセンス
二等操縦
ライセンス
一等操縦
ライセンス
二等操縦
ライセンス
受講料及び受験料※2 800,000円~1,200,000円 200,000円~300,000円 63.800円 60.000円
学科講習時間※2 18時間以上 10時間以上 なし※3 なし※3
実地講習時間 基本※2 50時間以上 10時間以上 なし なし
限定変更※2 昼間1時間以上
目視5時間以上
昼間1時間
目視2時間
なし なし
修了審査又は実施試験 半日程度(基本、限定変更(目視、昼間)を受験した場合)
学科試験(CBT共通) 9,900円

8,800円

9,900円

8,800円

身体検査(書類又は受検) 19,900円

5,200円

19,900円

5,200円

合計※2 829,800円~1,229,800円

214,000円~314,000円

93,600円

74,000円

※2.登録講習機関受講料は初学者講習で基本、限定変更(目視、昼間)を受講した場合の費用の相場です。また指定試験機関で受験料も、基本、限定変更(目視、昼間)を受験した場合の価格です。

※3.指定試験で終了審査を受験する場合、学科も試験だけで講習はありません。

この比較表だけ見ると、登録講習機関で受講せずに指定試験機関(海事協会)で『実地試験』を受験する「ルートB」の方がお得に見えますね。
ただ、ここで注意しなければならないのは、「ルートB」の場合試験のために訓練を受けることが出来ないということです。

実地試験の内容

実地試験というと、操縦技術が優れていれば合格出来そうなイメージがあるかもしれませんが、一概にそうとも言えません。それでは参考までにこの『実地試験』の内容について少し見ていきましょう。


<登録講習機関での修了審査の様子>

<実技試験の内容>
減点方式にて、一等操縦ライセンスは20点まで、二等操縦ライセンスは30点までの減点で合格

基本講習
一等操縦ライセンス 二等操縦ライセンス
机上試験(共通)

 

(1) 航空法等の法令遵守
(2) 安全確保措置
(3) 機体の仕様、限界事項
(4) 自動飛行機能の設定(自動飛行する経路、危機回避機能の設定等)
の中から4問出題

配点:誤りがあった場合1問につき5点減点
回答時間:5分以内

口述試験(共通)
 

 

飛行空域
及びその他の確認(誤りがあった場合は10 点減点)

飛行空域及びその他の確認事項を示し、結果を答えさせる。
確認事項(例) 
(1) 飛行空域及びその周辺の状況に問題はないか
(2) 航空法等の違反はないか
(3) 必要な許可証、承認証、技能証明証等を携帯しているか
(4) 操縦者の体調等に問題はないか
(5) 気象状況に問題はないか
など

作動前点検(誤りがあった場合は10 点減点)

無人航空機の飛行日誌の取扱要領に準じた日常点検記録の様式を受験者に提供し、試験員の指示に従って点検をさせる。点検結果を当該様式に記載させる。
点検項目(例)
(1) 各機器が確実に取り付けられているか。(ネジ、コネクター等の脱落やゆるみ等)
(2) 機体(ローター/プロペラ、フレーム、機体識別票等)及び操
縦装置に外観の異常、損傷又はゆがみ等がないか 
など

作動点検(誤りがあった場合は10 点減点)

機体及び操縦装置を作動させて、試験員の指示に従って点検をさせる。点検結果を3-2で提供される日常点検記録の様式に記載させる。
作動点検(例)
(1) 電源系統(機体及び操縦装置の電源を投入した際の状態及び機体の灯火)は正常か。
(2) 通信系統(機体と操縦装置の通信、GNSS の通信等)は正常か。
(3) 燃料の搭載量又はバッテリーの残量は十分か。
(4) リモートID機能の作動が正常であるか(リモートID非搭載機の場合は、リモートIDが正常に作動していると仮定し、リモートIDが正常に作動している旨の点呼を行う。)。
(5) 推進系統(発動機又はモーター等)は正常か。
(6) 自動制御系統及び操縦系統は正常か。機体を離陸地点直上でホバリングさせた状態で、各操縦系統の操作を行い、機体及び操縦装置が意図通りに作動するか。
※作動点検に関する事項の確認後、機体を着陸させる。

実技試験(基本)

一等:高度変化を伴うスクエア飛行(制限時間6分)

二等:スクエア飛行(制限時間8分)

(1) GNSS、ビジョンセンサー等
の水平方向の位置安定機能OFF
の状態で、機首を受験者から見
て前方に向けて離陸を行い、高
度1.5メートルまで上昇して、
5秒間ホバリングを行う。
(2) 試験員が口頭で指示する飛
行経路及び手順で直線上に飛行
する。機体の機首を常に進行方
向に向けた状態で移動をする。
B地点とC地点の間及びE地点とD
地点の間の移動は、1.5メート
ルから3.5メートルまでの高度
変化を伴う。
(3) 移動完了後、着陸を行う。

(1) GNSS、ビジョンセンサー等の水平方向の位置安定機能ONの状態で、機首を受験者から見て前方にむけて離陸を行い、高度3.5メートルまで上昇し、5秒間ホバリングを行う。
(2) 試験員が口頭で指示する飛行経路及び手順で直線上に飛行
する。機体の機首を常に進行方向に向けた状態で移動をする。
(3) 移動完了後、着陸を行う。

一等ピルエットホバリグ(制限時間3分)

二等:8の字飛行(制限時間8分)

(1) GNSS、ビジョンセンサー等の水平方向の位置安定機能OFFの状態で機首を受験者から見て前方に向けて離陸を行い、高度3.5メートルまで上昇して、5秒間ホバリングを行う。
(2) 離陸地点にて、試験員の指示する方向に20秒間程度で一回転する速度で回転を行う。
(3) 一回転後、着陸を行う。

(1) GNSS、ビジョンセンサー等の水平方向の位置安定機能ONの状態で、機首を受験者から見て前方に向けて離陸を行い、高度1.5メートルまで上昇し、5秒間ホバリングを行う。
(2) 試験員が口頭で指示する飛行経路及び手順で、機体の機首を進行方向に向けた状態での8の字飛行を、連続して二周行う。
(3) 8の字飛行完了後、着陸を行う。
※円直径は約5メートルとする。

一等:金融事態を伴う8の字飛行(制限時間5分)

二等:異常事態における飛行(制限時間8分)

(1) GNSS、ビジョンセンサー等の水平方向の位置安定機能OFFの状態で機首を受験者から見て前方に向けて離陸を行い、高度1.5メートルまで上昇し、5秒間ホバリングを行う。
(2) 機体の機首を進行方向に向けた状態での8の字飛行を、連続して行う。
(3) 試験員からの緊急着陸を行う旨の口頭指示があり次第、8の字飛行を中断し、最短のルートで指定された着陸地点に着陸を行う。
※円直径は約5メートルとする。

(1) GNSS、ビジョンセンサー等の水平方向の位置安定機能OFFの状態で、機首を受験者から見て前方に向けて離陸を行い、高度3.5メートルまで上昇し、5秒間ホバリングを行う。
(2) 試験員が口頭で指示する飛行経路及び手順で直線上に飛行する。機首を常に受験者から見て前方に向けた状態で側方へ移動し続ける。
(3) 試験員からの緊急着陸を行う旨の口頭指示があり次第、最短の飛行経路で指定された緊急着陸地点に着陸を行う。

口述試験(共通)


 飛行後点検(誤りがあった場合は5点減点)

試験員の指示に従って飛行後の点検をさせ、点検結果を3-2で提供される日常点検記録の様式に記載させる。
点検項目(例)
(1) 各機器が確実に取り付けられているか。(ネジ、コネクター等の脱落やゆるみ等)
(2) 機体(ローター/プロペラ、フレーム、機体識別票等)の外観、損傷、ゆがみ等がないか。
(3) 各機器の異常な発熱はないか。
(4) 機体へのゴミ等の付着はないか。

飛行後の記録(誤りがあった場合は10点減点)

無人航空機の飛行日誌の取扱要領に準じた飛行記録の様式を提供し、実施した飛行を記録させる。飛行時に異常が認められた場合は、当該様式に不具合事項を記載することとする。

事故又は重大インシデントの説明(誤りがあった場合は5点減点)

事故又は重大インシデントのどちらかについて、該当する事態の3つを口頭で答えさせる。又は用意された様式に記入させる。

事故等発生時処置の説明(誤りがあった場合は5点減点)

事故等が発生した際の適切な処置について受験者が理解しているかどうかを判定可能な質問を行い、口頭で答えさせる。又は用意された様式に記入させる。出題数は、1問とする

確かに、この試験内容を見ると、操縦技術だけでなく机上試験や口述試験もあるので、操縦歴が上手な人でも一発で合格するのは難しそうだね・・・

そうですね。指定試験機関で受験する場合、時間やコスト面が一見有利なように見えますが、予め実地試験の内容を把握したうえで訓練をしておかなければ、中々初回で合格するのは難しいため、かえって登録講習機関で受講した方が安くつく場合もあります。

登録講習機関の受講料を安く抑えるには

そうなると登録講習機関で受講した方が良いかもしれないけど、もう少し受講料が安くならないかな・・・?

実は、登録講習機関の受講料を安くする方法はいくつかあります。ただし、これは講習機関によって扱いがことなりますので、必ず事前に問合せをしてください。

<割安で受講する方法>
その① キャンペーン割引きを利用する
その② 人材開発支援助成金を活用する(法人、団体の従業員向け)
その③ 経験者講習で受講する
その④ 学科試験を先に合格する

その① キャンペーン割引きを利用する
登録講習機関(ドローンスクール)の講習料金は事前届出制になっておりますので、受講料は予め講習機関ごとに決められております。ただしキャンペーン等でスポット的に割引料金を設定することは可能ですので、各講習機関がキャンペーンを行っていないかどうかチェックした方が良いです。
その② 人材開発支援助成金を活用する
人材開発支援助成金とは、職務に関連した専門的な知識及び技能を習得させるための職業訓練等を計画に沿って実施した場合等に、訓練経費や訓練期間中の賃金の一部等を助成する制度です。⇒『人材開発支援助成金』

以下は、「事業展開等リスキリング支援コース」を利用した場合の一例です。

〇登録講習機関(ドローンスクール)受講:二等操縦ライセンス(目視と夜間の限定変更あり)初学者
受講料:250,000円の場合
経費助成補助率(最大):75%
賃金助成(最大)960円/時間

<助成金額>
経費助成額:250,000円×75%=187,500円
賃金助成額:960円×(学科10時間+実技13時間)=12,480円
助成金合計:199,980円

助成金を利用した場合の講習料:実質50,020円※4
※4.助成金が利用に関しては、登録講習機関(ドローンスクール)へ確認した後に最寄りの労働局へ申請が必要です。

その③ 経験者講習で受講する
  初学者向け講習 経験者向け講習
一等 二等 一等 二等
学科講習時間 18 10 9 4
  基本 昼間 目視 基本 昼間 目視 基本 昼間 目視 基本 昼間 目視
学科講習時間 50 7 1 10 2 1 10 5 1 2 1 1
講習費(相場) 800,000円~1,200,000円 214,000円~314,000円 250,000円~500,000円 80,000円~150,000円

一等操縦ライセンスを目指す場合、最初から一等の初学者講習を受講すると非常に高額になりますが、二等操縦ライセンスを取得した後に一等の講習を受講すると、「経験者向け講習」で受講することができますので、結局トータル費用はお安くなる場合があります。

その④ 学科試験を先に合格する

登録講習機関で受講する場合、本来は『学科講習』⇒『実地講習』⇒『修了審査』⇒『学科試験』⇒『身体検査』という順番で受講するのが一般的ですが、実は、先に学科試験に合格した後で登録講習機関で受講する場合、登録講習機関によっては学科講習が免除されます(国土交通省の規程では必須ではなくなるため)。
ただし登録講習機関では、「学科試験に合格してからスクールに入学すると、学科試験が免除されるのでお安くなりますよ」といったことをホームページ上などに表記して受講生を集めることは禁止されておりますので、直接講習機関に確認する必要があります。
学科講習が免除となると、その分講習費も割安になるため、やらない手はないですよね。

必ずしもすべての登録講習機関で割引があるわけではないので、必ずご自身で事前に確認してください。

②大人気「DJI AVATA2」を飛ばす際に法令上で気を付けることは?


<DJI公式YouTubeチャンネルより>

発売前から評判となっておりました「DJI AVATA2」が発売されましたね。ここでは、このAVATA2を飛ばす場合の法令上の注意点をご説明します。
ただ、そもそもこの機体のなにが凄いのか?通常の機体とどう違うのか?といった疑問がある方はレビュー動画等でご確認ください。

<法令上の注意点>
・必ず目視外飛行の承認が必要
・基本的に補助者が必要
・夜間飛行は出来ない

基本的にゴーグルを装着して飛行する機体ですので、目視外飛行の承認が必要です。この場合、原則は補助者が必要です。ただし、『塀やフェンス等を設置することや、第三者の立入りを制限する旨の看板やコーン等を飛行範囲や周辺環境に応じて設置することにより立入管理区画を明示し、第三者の立入りを確実に制限することができる場合』には、補助者に代えることが出来ます。
ここで勘違いしてはならないのが、『レベル3.5の飛行』とは違うということです。場所を指定しない包括許可承認には、『レベル2の飛行』にあたるため、本来は補助者を置かなければなりません。ただし、『完全に第三者の立入が排除できる場所』での飛行の場合のみ補助者を置かなくてもOKということになりますので、第三者が少しでも立ち入る可能性がある場所ではNGということです。例えば、私有地と私有地の間に公道があり、道路の占用が出来ない状況では、土地を跨いでの飛行はできませんので、ご注意ください。また、AVATA2はLEDを搭載していないので、標準機能では夜間の承認は取得できません。もし夜間を飛行させたい場合は、脱着可能なLED等を装着する必要がありますので、くれぐれも以上ご注意ください。

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