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ドローンお役立ち情報Vol33『農薬散布ドローンは資格が無くても飛ばせるの…?(前編)』・・・ほか

ドローン関連

①農薬散布ドローンは資格が無くても飛ばせるの?(前編)

うちの田んぼに、自分でドローンを使って農薬を撒こうかと思ってるんだけど、資格が無くても飛ばして大丈夫なの?ライセンス制度が始まったとか聞いたんで心配で・・・

ドローンでの農薬散布につきましては、結論から言いますと「資格が無くても飛ばせます」。ただし、飛行だけでなく、散布行為を含めて法令上守っていただかなければならないことがいくつかありますので、導入から散布を行うまでの手続き等を時系列にまとめてみますね。

 

(1)農薬散布を行うためのルール

まず、ドローンによる農薬の空中散布を行うためには、国土交通大臣の飛行許可や承認を受ける必要があります。その許可・承認の中には、必ず必要なものと、場所や飛行方法によって必要なものがあるので分かりやすく解説しますね。

○必ず取得が必要なもの
<危険物輸送の承認>
具体的には、火薬類、高圧ガス、引火性液体、可燃性物質類、酸化性物質類、毒物類、放射性物質、腐食性物質、その他有害物、凶器、鉄砲…など航空法施行規則で定められた個体や液体を運ぶ場合に必要な『承認』です。一般的に農薬は毒物類に該当します。

<物件投下の承認>
飛行中のドローンから「物件」を投下する行為を指します。この「物件」というのは、だいたい個体をイメージすると思いますが、液体も「物件」にあたりますので、液剤の農薬を散布する行為も当然国土交通大臣の『承認』が必要です。

○場所によって必要なもの
<人口集中地区の飛行許可>
人口集中地区(DID)に当たる場所で飛行させる場合は、この飛行許可が必要です。
※人口集中地区の詳細については、こちらの地理院地図でご確認ください。

<第三者又は物件から30m以内を飛行する場合の承認>
操縦者本人や補助者などの当事者を含まない第三者又は第三者の物件から30m以内を飛行させる場合は、この承認の取得が必要です。田んぼや畑とは言え、周辺に家屋、倉庫、電柱や電線など、何かしら「物件」に当たるものがある場合が多いと思いますので、大抵は必要と言えるでしょう。

<その他>
散布する土地が空港の周辺に位置する場合は制限表面上空の飛行承認が必要な場合があります。また、操縦者が機体を目視で確認できない位置を飛行させる場合は(補助者が目視で確認出来ること)、目視外飛行の承認が必要です。

これらの法令に違反すると、50万円以下の罰金に処せられますので、必要な許可・承認は必ず取得してください。

・農薬散布ドローンを飛ばすまでの手順

飛行許可や承認が必要なことはだいたいわかったので、購入してから飛ばすまでの手続きを順番に教えてくれない?

それでは、農薬散布ドローンを購入した場合の手順を次の7つのSTEPに分け、今月はSTEP1から4まで、来月はSTEP5から7までを解説しますね。

STEP1 機体の購入

機体の購入に関しては、特に説明する必要はありませんが、購入先にあたっては以下の様な基準で選定した方が良いと思います。

○導入支援の充実していること
詳しくはSTEP3で説明しますが、ドローンを飛行させるためは、導入するものと同等の機体で、法令で定められた時間の飛行訓練が必要ですので、法令に添った講習を実施してくれるメーカーの製品又は販売店での購入をおススメします。


○アフターサポートが充実していること
汎用機とは利用環境が違う為、危機のトラブルはつきものですので、サポートパック等なんらかのアフターサービスをパッケージで準備しているメーカーの製品又は販売店での購入をおススメします。

STEP2 機体の登録

この機体登録を行う前に、まずは『DIPS』アカウントの作成が必要です。
なお、機体の登録には、マイナンバーカード(個人)やgBizIDプライム(法人)が必要になりますので、事前に準備しておきましょう。

 

※「DIPSアカウントの作成→機体の登録申請→リモートIDへの書込み」までの一連の手続きの詳細については、以下のバックナンバー記事のリンクをご確認ください。

ドローン基盤情報システムのHPはこちら→DIPS

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STEP3 飛行訓練

ドローンを飛ばして空中散布を行うには、承認(場所によっては飛行許可)を取得する必要があることは説明しましたが、その飛行許可・承認を申請するためには、『無人航空機の飛行に関する許可・承認の審査要領』にて10時間の飛行経歴だけでなく、法令、気象やドローンそのものの知識を有することとなっております。詳細は以下の通りです。

『無人航空機の飛行に関する許可・承認の審査要領』
4-2 無人航空機の飛行経歴並びに無人航空機を飛行させるために必要な知識及び能力無人航空機を飛行させる者の飛行経歴、知識及び能力について、次に掲げる基準に適合すること。
(1)飛行を予定している無人航空機の種類(飛行機、回転翼航空機、滑空機、飛行船のいずれか)別に、10 時間以上の飛行経歴を有すること。
(2)次に掲げる知識を有すること
a)航空法関係法令に関する知識(無人航空機に関する事項)
b)安全飛行に関する知識
・飛行ルール(飛行の禁止空域、飛行の方法)
・気象に関する知識
・無人航空機の安全機能(フェールセーフ機能 等)
・取扱説明書等に記載された日常点検項目
・自動操縦システムを装備している場合には、当該システムの構造及び取扱説明書等に記載された日常点検項目
・無人航空機を飛行させる際の安全を確保するために必要な体制
・飛行形態に応じた追加基準
(3)飛行させる無人航空機について、次に掲げる能力を有すること。
a)飛行前に、次に掲げる確認が行えること。
・周囲の安全確認(第三者の立入の有無、風速・風向等の気象 等)
・燃料又はバッテリーの残量確認
・通信系統及び推進系統の作動確認
b)遠隔操作により飛行させることができる無人航空機の場合には、a)の能力に加えて、GPS(Global Positioning System)等による位置の安定機能を使用することなく、次に掲げる能力を有すること。
ア)安定した離陸及び着陸ができること。
イ)安定して次に掲げる飛行ができること。
・上昇
・一定位置、高度を維持したホバリング(回転翼航空機に限る。)
・ホバリング状態から機首の方向を 90°回転(回転翼航空機に限る。)
・前後移動
・水平方向の飛行(左右移動又は左右旋回)
・下降
c)自動操縦により飛行させることができる無人航空機の場合には、a)の能力に加えて、次に掲げる能力を有すること。
ア)自動操縦システムにおいて、適切に飛行経路を設定できること。
イ)自動操縦システムによる飛行中に不具合が発生した際に、無人航空機を安全に着陸させられるよう、適切に操作介入ができること。なお、操作介入が遠隔操作による場合には、b)の能力を有すること。

以上の条件は、「DID」「制限表面上空」の飛行許可や「第三者30m以内」の承認などを申請する際には事前にクリアしておくことが必要です。ただ、物件投下の申請を行う際には、基本の許可承認とは別に以下の訓練を事前に行う必要があります。

『無人航空機の飛行に関する許可・承認の審査要領』
5-8
(2)無人航空機を飛行させる者について、次に掲げる基準に適合すること。
5回以上の物件投下の実績を有し、物件投下の前後で安定した機体の姿勢制御ができること。
・必要な実績及び能力を有していない場合には、無人航空機を飛行させる者又はその関係者の管理下にあって第三者が立ち入らないよう措置された場所において、物件投下の訓練を実施すること。

ということは、購入していきなり空中散布をするというのはダメなのね・・・

法令的に見ても当然ダメですが、そもそも農薬散布ドローンは、重量が非常に重いため、ちょっとした操縦や設定のミスが、事故や重大インシデントに繋がりかねません。実際に国交省への事故報告の統計を見ても、散布機の事故は操縦ミスが非常に多い傾向にあるので、申請前の訓練及び学習は必ず実施する必要があります。
※事故報告一覧はこちら↓
https://www.mlit.go.jp/common/001585162.pdf

 

STEP4 飛行許可・承認申請

飛行許可・承認申請につきましては、先ほどお伝えした通り「物件投下」「危険物輸送」の2つの承認の取得は必須となります。
ただ、農薬散布ドローンに関しては、最大離陸重量が25㎏以上となる機体も多いため、汎用機よりも審査が厳しくなります。以下の諸元について記述する必要がありますので、購入元に確認をするようにしてください。

『無人航空機の飛行に関する許可・承認の審査要領』
4-1-2 最大離陸重量 25kg 以上の無人航空機

最大離陸重量 25kg 以上の無人航空機の機能及び性能について、4-1-1に掲げる基準に加え、次に掲げる基準にも適合すること。
(1)想定される全ての運用に耐え得る堅牢性を有すること。
(2)機体を整備することにより 100時間以上の飛行に耐え得る耐久性を有すること。
(3)機体と操縦装置との間の通信は、他の機器に悪影響を与えないこと。
(4)発動機、モーター又はプロペラ(ローター)が故障した後、これらの破損した部品が飛散するおそれができる限り少ない構造であること。
(5)事故発生時にその原因調査をするための飛行諸元を記録できる機能を有すること。
(6)次表の想定される不具合モードに対し、適切なフェールセーフ機能を有すること。

想定される不具合モード
通信系統

・電波状況の悪化による通信不良
・操縦装置の故障
・他の操縦装置との混信
・送受信機の故障

推進系統 発動機の場合 ・発動機の出力の低下又は停止
・不時回転数上昇
電動の場合 ・モーターの回転数の減少又は停止
・モーターの回転数上昇
電源系統 ・機体の主電源消失
・操縦装置の主電源消失
自動制御系統 ・制御計算機の故障

以上がSETP1から3の手順です。STEP5から7につきましては、次回の記事でお伝えしますね。※なお、飛行許可・承認について当事務所が提供しております年間サポートをご利用ください。

②竹田城跡のドローン撮影が初解禁 許可求める声を受け実現/兵庫県(2/26)


<Yahooニュース サンテレビ)2024/2/26(月) 記事より>

<以下、記事を一部抜粋>

こちらは、令和6年2月17日(土)から28日(水)までの12日間に

開催された「天空の城ドローン撮影会」の関連記事です。
主催は(一社)朝来市観光協会、募集受付は日本旅行ビジネスソリューションズ(株)が行っており、この手のイベントにしては割と大掛かりだったようです。募集サイトはこちら↓
竹田城跡ドローン撮影申込サイト (nta.co.jp)
ドローンと観光の融合については、各所で様々な取組が行われておりますが、このように全国的にも有数の名勝を、法令に則った形で公に撮影ができるということは素晴らしい取組ですね。

③マナー違反後絶たず「オーバーツーリズム」生活と観光資源を守る「模索」続く/美瑛町(2/23)

農地侵入やドローン マナー違反後絶たず「オーバーツーリズム」生活と観光資源を守る「模索」続く 美瑛町 HTB北海道ニュース

<以下、記事を一部抜粋>
観光地・北海道の美瑛町で、観光客が殺到し町民の暮らしに悪影響を及ぼしている「オーバーツーリズム」が問題となっています。町が新たに始めた対策の効果は? 美瑛町の人気観光スポット、青い池。今、池は真っ白な雪に覆われていますが… 中国から) 「View is very cool.」 冬でも観光客が絶えない美瑛町は長年、ある問題を抱えています。 美瑛町 成瀬弘記さん) 「池が凍って雪が積もるが、そこに降りていってしまう観光客の方がいる。氷の厚さも分からないし、そこに入って割れたら危険があるので」。 観光客が殺到することで、住民生活や自然環境などに悪影響を及ぼす「オーバーツーリズム」といわれる状況に陥っています。冬になって新たな問題も・・・以下、こちらのサイトにてご確認ください。https://youtu.be/tJ_Qr-R_ZGo?si=PIqJOYw5GpVfZtIh

こちらは、同じ観光とドローン関連でも良くない記事です。
コロナ以前は、航空法違反事例の半分以上は外国人観光客が占めておりましたが、インバウンドの回復に比例し、また外国人による違反飛行が増えるかもしれませんね。

 

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