①借りたドローンを飛ばす際の手続きについて
来月、北海道に旅行に行く予定だから、友達からドローンを借りて持っていこうと思うんだけど、飛行の許可や承認申請は自分でやらないといけないんだよね?自分が所有していないドローンはDIPS上に表示されないから、どうやって申請したらいいのかわからなくて…
今回の飛行の目的は映像空撮とのことですので、少なくとも目視外飛行の承認は必要ですね。その場合、借りたドローンでも承認申請が必要です。もちろん、人口集中地区や空港周辺を飛ばすのであれば、承認だけでなく飛行許可も必要です。申請の方法は以下の2つです。
A: 持ち主に操縦者追加の変更申請をしてもらう
B: 自身のDIPSアカウントに借りた機体を追加して申請する
Aは相手に申請してもらわないといけないから、今回はBのパターンで申請したいけど、この場合、自分のDIPSアカウントに借りた機体を反映させるには、どんな設定が必要なの?
Bのパターンの場合、所有者が貸し出す機体の情報を借主に提供する必要があります。やり方は簡単ですが、少し注意が必要ですので解説しますね。
・「DIPS2.0」機体情報の提供方法
ここからは、借りる機体の情報を借主側に提供する手順をご説明します。
・貸主側の手続き
(1)DIPSに自身のアカウントでログインします
(2)「各手続き手順の確認」を押して、ドロップダウンリストの「飛行許可・承認申請」を選択します。
(3)『飛行許可・承認申請へ』のボタンを押します。
(4)「飛行許可・承認メインメニュー」画面が表示されたら、『無人航空機情報の登録・変更』を押します。
(5)「機体登録」画面が表示されたら、『他のアカウントへの機体情報の提供』を押します。
(6)「無人航空機情報提供』画面が表示されたら、借主のDIPSアカウントのIDとPASSWORDを入力し、貸し出す機体のチェックボックスに✔をいれて、最後に『情報提供』ボタンを押します。
借主側の設定
(8)借主のDIPSアカウントでへログインし、(1)から(5)までと同じ手順で「機体登録」画面を開きます。
機体情報一覧に、借りる機体が表示されていたら設定は終了です。あとは『操縦者情報の登録』で操縦者に借りた機体を登録してください。
②ドローンを売却する際の手続きについて
使わないドローンを通販サイトで売却したいんだけど、所有者の変更手続きはどうすればいいの?
おそらく機体を購入した際に、現所有者がDIPSにて機体登録をしていると思いますので、新たな購入者の名義に変更する必要があります。今回は、機体を売却する予定とのことですので、売主(以下、譲渡)側の手続き方法をご説明します。
機体の名義変更
譲渡側の手続き
(1)DIPSに譲渡側のアカウントでログインします。
(2)ドロップダウンリストより『無人航空機の登録申請』を選択します。
(3)次に『無人航空機の登録申請へ』のボタンを押します。
(4)「その他の手続き』画面が表示されたら、「所有者の移転に関する手続き」の中の『所有機体の譲渡』ボタンを押してください。
(5)「その他の手続き」が表示されたら、「所有者の移転に関する手続き」の中の『所有機体の譲渡』ボタンを押します。
(6)「譲渡する機体の確認/譲渡手続き」画面が表示されたら、譲渡する機体を選択して、『機体の譲渡』ボタンを押します。
(7)「譲渡する機体の確認」画面が表示されたら、内容を確認して『次へ進む」ボタンを押します。
(8)「受取人情報入力」画面が表示されたら、買主(以下、受取人)側『ログインID』『氏名』『メールアドレス』を入力して『確認』ボタンを押します。
受取人の手続き
(13)受取人が自身のアカウントでDIPSにログインします。譲渡側の手続きの(1)から(4)までの流れは同じです。「その他の手続き」が表示されたら、『機体の受取』ボタンを押します。
(14)譲渡人のDIPSアカウントのIDと、氏名、譲渡パスワードを入力して、次に進みます。
(15)「受取機体の確認」画面が表示されたら、『機体受取』ボタンを押します。
ここから先の受取人側の手続きは、機体登録手続きと同じです。
詳しくは以下のバックナンバーにてご確認ください。※登録手数料の支払いは不要です
③花火大会でドローン「無許可飛行」相次ぐ 警察が取り締まり強化へ/大津市(2024/8/1)
記事より一部抜粋
滋賀県大津市で8日に開かれる「びわ湖大花火大会」の会場周辺では、ドローンの飛行が禁止されている。滋賀県警は事故防止のため、警戒要員を増やすなどして取り締まりを強化する。・・・続きはこちら
まだまだ花火大会のシーズンが続きますが、今年は特に各地で法令違反が見受けられるようです。2024年8月7日には、航空局から「花火大会会場における無人航空機の飛行について」という注意喚起も出ています。
おそらく花火大会でのドローン飛行は禁止となっている場合がほとんどだと思いますが、大会主催者等から依頼があって撮影する場合でも注意が必要です。それでは、新聞記事にある「びわ湖大花火大会」を例に、どのようなことに注意をする必要があるか確認してみましょう。
花火大会のような大規模イベントでのドローン飛行には、厳重な規制と慎重な準備が必要です。特に、以下の点に注意することが重要です。
1. 関係各所への確認
・大会主催者や警察との調整: まず、大会主催者および地元警察に連絡を取り、飛行の許可が得られるか確認します。これには、警備計画や安全対策との整合性が必要です。
・飛行高度の確認: 150m以上の高度での飛行は、航空法に基づく特別な許可が必要です。このため、中部国際空港や滋賀県警察本部ヘリポートに事前照会を行い、問題がないか確認することが求められます。
2. 飛行許可・承認申請
・飛行マニュアルの変更: 通常の航空局の標準マニュアルでは申請できない場合があるため、特定の状況に合わせたマニュアル(例えば夜間飛行や目視外飛行の手順を含むもの)を作成し、提出します。
・DID(人口集中地区)の飛行許可: 大津市のびわ湖周辺はDIDに該当するため、人口集中地区での飛行許可が必要です。
・目視外・夜間飛行の承認: 花火大会では夜間に飛行することが想定されるため、夜間飛行および目視外飛行の承認が必要です。これらの承認は大阪航空局に申請します。
・150m以上の空域の飛行許可: 関西空港事務所に対して、150m以上の高度での飛行許可申請が必要です。
3. 申請スケジュール
・飛行許可・承認を得るまでに時間がかかるため、少なくとも1ヵ月以上の余裕を持って申請するように計画することが推奨されます。
これらの手続きを怠ると、重大な法的問題や事故リスクが発生する可能性がありますので、徹底した準備と確認が不可欠です。